社会(社交)不安障害
誰でも、人前で話すときにあがったり、緊張したりすることは多々あります。あるいは、「公の場で会食することは苦手」と感じたり、「人に見られながら字を書いたり、電話で話したりするのは嫌だ」と感じる人も結構いらっしゃるでしょう。以前はこういった方は、単なる「対人緊張」や「あがり症」として捉えられていました。しかし、現在では、その度合いが極度に強く、社会生活に支障が出るほどの場合は、「社会不安障害(Social Anxiety Disorder)」という病名がつき、治療の対象となっています。元々は抗うつ薬だったSSRIが効果があり、これと抗不安薬を用いて治療することが、よく行われます。当院では、さらに森田療法的なコメントをしながら治療することにしております。次のパニック障害とともに、SADは森田療法が、よく効果を発揮する病気です。次に、社会不安障害をチェックする表をあげておきます。
社会不安障害(SAD)チェック表
- 人前で何か行動したり話をすると、恥をかいてしまうのではないかという強い恐怖感がある
- 過ちをおかしてしまことや、誰かに見られ、評価されることがとても怖い
- 恥をかくことが恐くて人に何かをしたり、話し掛けたりできない
- 人と会うことになると、何日も何週間も悩む
- 知らない人と一緒にいる時や、その前に顔が赤くなったり、大量に汗をかいたり、震えたり、吐き気がする
- 学校の行事や人前で話すような社会的状況を避けることが多い
- これらの恐怖を追い払うためにしばしばアルコールを摂る
該当する項目が1つでもあったら、あなたは社会不安障害の可能性があります。早めに診察をお受けになってみてはいかがでしょう。