皆様にもご報告させていただいているように、当院はゴールデンウィークに移転いたします。
当ビルの建て壊しによるものとはいえ、皆さまには大変なご迷惑をおかけすることになり、申し訳ございません。
私も実は最近、移転に伴うあれやこれやで毎日てんてこまいです。
クリニックの移転というのは、ただ引越しすれば良いというのではなくて、行政的な手続きが絡んでくるので複雑かつ煩雑です!
かのマイナンバーカードを保険証として利用する制度にしても、医療現場としてはほとんどメリットはないのに、移転する際の事務的手続きは煩雑極まりないのです。
と、ぼやいてばかりいてもしょうがないので本題です。
こういったストレスに満ちた日々でも趣味をやっている時間だけは、ストレスを忘れていられますよね。
私はそれほど多趣味ではないのですが、始めたものは長続きしており、絵を描いたりサックスを吹いたりしております。
昨年12月にはサックスの発表会がありましたし、
今年の1月には教わっている絵画教室の発表会がありました。
お恥ずかしい限りですが、その時に出した作品のうち、いくつかはクリニックに並べさせていただいてます。
私がこれらの趣味をなぜ続けているかというと、楽しいからというのももちろんあるのですが、それとともに私の精神衛生上、良い効果があると感じているからです。
先日、当院にいらしている患者さんが、診察室に飾らせていただいている私の絵をご覧になって「先生にとって絵を描くという趣味は、ズバリどこが良いのですか?」と聞かれました。
その時お答えしたのは、こういうった内容です。
まず第一に、絵や音楽は右脳を使う行為なので健康に良いと考えられるのです。右脳と左脳の働きについては、ここでは詳しくは述べませんが皆さん何となくご存知ですよね?
左脳は物事を論理的、分析的に捉えていくのが得意で、右脳は直感的、感覚的に捉えるのが得意と言われています。
せっかく、2つの脳があるのですから両方をバランスよく使ったほうが健康に良いにきまってます。
でも現代の社会人の生活って、ほとんどの時間、左脳を用いていますよね。多くの時間をパソコンに向かって何かを分析したり、言葉(言葉を用いることは左脳の最重要な機能です)を用いて何かを作成したりしています。
実は大きな可能性を持つ(なぜなら実際左脳と同じ大きさですからね!)右脳を活発に働かせることなど、現代人の生活の中ではほとんどないと思われます。
ですので私は、現代人は意図的に右脳を働かせることを心掛けないといけないと思うのです。
絵とか音楽は、右脳の機能を働かせる作業の中でも代表的だと思われます。それで私はもっぱらそれらをやっているというわけなのです。
ところで、当院で用いている「箱庭療法」も右脳を活発化させるという意味で、たいへんユニークな治療法だと私は考えております。
第二に、これも私の持論なのですが、「どうせやるなら、鑑賞する趣味より『やる』趣味のほうが良い」と思うのです。
これは実際にストレス下にある患者さんが、よくおっしゃるのですが、映画鑑賞などの趣味だと、その最中でも知らず知らずのうちに意識の中にまたストレス源が舞い戻って来てしまいます。
でも絵にしろ楽器にせよ、それをやっている最中には(特に私のような下手っぴでは)、他のことに気が散るなんて余裕はなく、いやがおうでも自分の手先に集中してしまいます。ストレスに感じていたことなど、頭から吹き飛んでしまいます。
まあ趣味はストレス解消だけが目的ではありませんが、とはいえ、どうせやるなら思いっきりリフレッシュできるものがいいですよね。
ですから、気軽にできる「鑑賞」という趣味でなく、多少の苦労を伴うものでも何かをやる趣味のほうがいいのでは、と私は考えています。
いかがでしょう? 少しでも皆様の参考になれば良いのですが。まとめると「何かやる趣味」それも「右脳を使う趣味」がお勧めです!