今できることは2
今日は麗かな春らしい日ですが、外出制限されている折、何もすることがない、と思われる方が多いと思います。昨日は運動をオススメしましたが、唐突かもしれませんが、「ベランダ園芸」はいかがでしょう?
今は春の花が花盛りです。
これは当院のベランダのゼラニウムです。花は眺めているのも楽しいし、世話をするのも楽しいですよね。
以前当院にいらしていた年配の主婦の方が「女の仕事はキリがない)とおっしゃっていました。家を見回すと、あれもこれも気になって、手をつけていると次々と仕事は生じてくる、という意味だと思います。庭仕事とか植物の世話も似ています。こっちの花に手をかけていると、あっちの花も気になるし、肥料もあげなくては行けないし、枯れた花も摘みたいし…、とあっという間に時間がたってしまいます。
森田療法の開祖、森田正馬先生も、「見て感じの悪いもの、そこに仕事は生じる」とおっしゃっていました。これは、例えば「目の前の本棚の本が乱れていて、ちょっと綺麗でないなと思ったら、すぐに手を出して整理しなさい」というような意味なのですが、そういうふうに、気になったことにサッと手を出して、いつもテキパキと動いていると、たいていの人はどんどん元気になっていきます。
皆さまも、家で、何もすることもない、と嘆いておられるとしたら、ぜひ、「見て感じの悪いもの」を見つけて、サッと手を出されたらいかがでしょう。特に「ベランダ園芸」をやられると、「感じの悪いもの」の宝庫であることに気づかされます。葉の幾つかはすぐ色が悪くなって切らねばならないし、雑草は増えるし。けれども良いのは、手をかければかけるほど、花は生き生きと綺麗に咲いてくれることです。手の掛け買いがあるというものです。
ただ、植物を育てるのはちょっとつまらないなあ、と思われる方もおられるかもしれません。そういう場合はベランダでメダカを飼う、というのはいかがでしょう?
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、当院のベランダでは、蓮鉢に、メダカを飼っています。この春は、底の砂を入れ換えて、明るいピンクの砂にして、白い石を並べてみました。そこに、明るいオレンジのメダカが泳いでいると、なんだかとても綺麗です。
お子さん達も、メダカであれば、興味を持って、お世話に参加してくれるかもしれませんね。いつもと違ってお父さんも子供たちも家にいることが多い昨今ですが、そういう時は、家族で楽しめる新しい趣味とか遊びを工夫して、楽しみを増やしていくチャンスかもしれませんね。